北海道石狩市 特別養護老人ホーム・デイサービス・ショートステイ

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学習療法への取り組み

学習療法の概要

脳の活性化イメージ

石狩希久の園では、平成18年5月より施設で生活する高齢者に対して、認知症の改善や脳機能の維持などを目的とした学習療法を開始しました。

学習療法とは、読み、書き、計算を中心とする教材学習を、学習者(高齢者)と支援者(職員)がコミュニケーションを取りながら行うことにより、学習者の認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能など、脳の前頭前野機能を維持・改善させるものです。この療法は、東北大学の川島隆太教授(医学博士)が主宰する学習療法研究会と、くもん学習療法センターが中心となり、研究・実践を積み重ねられてきたもので、個人差はありますが、読み、書き、簡単な計算を行うことで、脳の前頭前野が活性化することが分かってきています。統計的にもその効果が科学的に確認されており、学習療法は、現在、日本全国、多くの老人施設で行われています。

石狩希久の園では、北海道の特別養護老人ホームとしては、初めて学習療法への取り組みを開始しました。学習療法を実際に行ってみて、学習者(高齢者)の意欲が強くなってきていると感じており、今後とも、この学習療法を積極的に行うことで、高齢者の認知やコミュニケーション機能などの改善に役立てたいと考えています。学習療法を行う支援者は、学習療法士の資格を取得する必要がありますが、私どもでは、既に、施設長を含む事務職、ケアワーカー、看護職、厨房職員など、様々な職種の職員が有資格者となり、日々利用者とのコミュニケーションを含めた学習に取組んでいます。

学習療法の定義

学習療法とは、音読と計算を中心とする教材を用いた学習を、学習者と支援者がコミュニケーションをとりながら行うことにより、学習者の認知機能やコミュニケーション機能、身辺自立機能など脳の前頭前野機能の維持・改善を図るものとされています。

前頭前野とは、脳の前頭葉の前部(額の部分)ですが、その役割は次のとおりです。

  1. 思考する。
  2. 行動を抑制する。
  3. コミュニケーションをする。
  4. 意思決定をする
  5. 情動(感情)を抑制する。
  6. 記憶をコントロールする。
  7. 意識・注意を集中する。
  8. 注意を分散する。
  9. やる気を出す。

以上の役割が低下すると認知症ややる気がでないなどの症状が現れます。普段から、新聞などを音読するなど、前頭前野を活性化することが重要といわれています。

学習療法の教材

(読み、書き、計算の教材)

(数字盤の教材、30)

学習療法の教材は、読み(音読教材)、書き(簡単な記述教材で音読教材に含まれます)、計算(簡単な計算教材、主に足し算)、数字盤(30、50、100の種類があり、数字の駒を盤に置いていく教材)から組み立てられています。教材は、事前にFAB(前頭葉機能検査)、MMSE(全般的認知機能検査)の検査を行い、学習者(高齢者)のレベルに合った内容の教材を選択します。教材は、学習の進捗に従い、少しずつレベルアップすることで、学習者の意欲を向上させます。学習の効果については、6ヶ月に1度、FAB、MMSE検査を行い、学習効果の評価を行っていきます。

学習療法の様子

楽習診断を行い、学習療法に適応されるご利用者の皆様が、1コマ30分で行っています。学習者(高齢者)の皆さんは、一様に「面白い」「勉強は久しぶりだけど楽しい」「やる気がでる」など楽しんで学習されています。一方、職員も利用者との関わりが増えた、介護のあり方の見直しに繋がる、本当のコミュニケーションを取る機会になるなど、プラス面が多くなってきています。

学習療法士

石狩希久の園では、道内で早くから学習療法に取組んでおり、学習療法会認定の学習療法士1級(施設において学習療法ができる資格)の取得者も多くなっています。学習療法1級は、施設にて学習療法研究所の講習を受講し、学習療法の実践を約3ヶ月行うことで取得が可能です。